新型コロナウイルスの感染拡大による影響で仕事を失ったり収入が減ったりし、年末年始の生活が不安な人たちを救おうと、大阪市西成区のNPO法人などが30日から緊急相談会を始めた。必要な人には、食料や年明けまでの住まいを提供する。
相談会は西成区太子1丁目で開かれた。NPO法人の「釜ケ崎支援機構」や「ビッグイシュー基金」などが連携。この日は対面に加え、メールや電話で連絡があった計6人の相談に乗った。近くのビジネスホテルの計20室を来年1月7日まで確保し、必要だと判断した人に提供するという。
相談に来た男性(37)は大阪市内の実家に身を寄せながら仕事を探している。「コロナで仕事は見つからず、貯金を切り崩す生活で不安しかない。1日1食で過ごしているので、食料がとてもありがたい」。釜ケ崎支援機構の小林大悟さん(34)は「本当に先行きがわからない。精神的に疲れ、心を削られている人たちが多い」と話した。
ビッグイシュー基金の高野太一さん(39)によると、相談者はこれまで、高齢男性が多かったが、最近は女性や若い男性も増えているという。「家はあるけど支払いが回らないという人もいる。既存のホームレス支援の枠組みではサポートしきれない人が増えている」と話す。
緊急相談会は来年1月3日まで開催(午前10時~午後3時)。ウェブサイトの相談フォーム(https://peraichi.com/landing_pages/view/coronasoudan)でも受け付けている。(狩野浩平)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル